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月別アーカイブ: 2025年9月

第18回型枠工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

沖縄市を拠点に沖縄県内で型枠解体工事を行っている

尚愛興業、更新担当の富山です。

 

 

 

安全管理と型枠工事

 

 

 

型枠工事は、現場の中でも特に事故のリスクが高い作業のひとつです。

重たい資材を扱い、高い場所で作業することも多いため、ちょっとした油断が大きな事故につながってしまいます。

だからこそ、安全管理はどんなときでも最優先。職人たちは「安全第一」を合言葉に、日々の作業に臨んでいます。


型枠工事で起こりやすい事故

 

  1. 転落事故
    壁や柱の型枠を組むときは足場の上で作業することが多く、バランスを崩せば一瞬で落下してしまいます。

  2. 資材の落下・挟まれ
    鋼製型枠やベニヤ板は重量があり、落下すれば大事故に。さらに組み立て中に資材の間に挟まれる危険もあります。

  3. 支保工の倒壊
    支保工の設置が甘いと、コンクリートを流し込んだ際の重さに耐えられず、倒壊する可能性があります。


安全を守るための取り組み

 

  • 保護具の徹底
    ヘルメット・安全靴・安全帯の着用は基本。特に高所では二重に安全帯をかけることもあります。

  • 支保工の入念な点検
    コンクリート打設前には必ずぐらつきや不具合をチェックし、少しでも不安があればやり直します。

  • 声掛けと合図
    クレーンで資材を吊り込むときは、指揮をする人を一人に決め、手信号や声掛けで全員が動きを把握します。これが事故防止の決め手です。


現場の日常の安全活動

 

  • 朝礼での危険予知(KY活動)
    「今日の作業でどんな危険がありそうか」をみんなで出し合い、全員が意識を持って作業に臨みます。

  • 新人教育
    若手の作業員には、先輩が実際の事故例を交えながら「どんなときに危ないのか」を教えます。

  • 安全パトロール
    現場監督が巡回し、危険な場所や行動をその場で注意。小さな改善の積み重ねで事故を未然に防いでいます。


これからの安全管理

 

最近は、ICTやAIを活用した安全対策も増えてきました。

  • ウェアラブル端末で作業員の位置や体調を管理し、危険区域に入ると警告が出る仕組み。

  • ドローンを使った高所の点検。

  • AIカメラが危険な行動を自動で検知し、管理者に知らせるシステム。

また、軽量の型枠材やユニット化された工法も増え、作業そのものの安全性が高まってきています。


まとめ

 

型枠工事はリスクの多い作業ですが、しっかりとした安全対策を徹底することで事故は防げます。

保護具の着用、支保工の点検、声掛けと合図の徹底――これらは一見当たり前のようですが、その「当たり前」を毎日守り抜くことが命を守ることにつながります。

さらに新しい技術を積極的に取り入れることで、未来の現場はもっと安全になっていくでしょう。

 

 

 

次回もお楽しみに!

尚愛興業は沖縄市を拠点に沖縄県内で型枠解体工事を行っております。

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第17回型枠工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

沖縄市を拠点に沖縄県内で型枠解体工事を行っている

尚愛興業、更新担当の富山です。

 

 

 

🏗️ 精度管理の重要性

 

 

 

建物を建てるとき、見た目のデザインや豪華な設備に目が行きがちですが、実はその根底を支えているのが「型枠工事の精度」です。

型枠は、コンクリートを流し込むための“型”となる部分。これが正しく組まれていなければ、建物全体の寸法が狂ったり、強度不足になったりする危険があります。

型枠工事は「精密さ」が命。

職人たちは常に数ミリ単位の誤差にも気を配りながら作業を行っています。


なぜ数ミリの誤差が問題になるのか?

 

例えば、壁がわずか3ミリでも薄くなったとしましょう。その部分は設計通りの強度を発揮できなくなり、建物全体の耐震性に影響する可能性があります。また、柱がわずかに傾いていると、上の階にいくにつれてズレが広がり、最終的には窓やドアがきちんと収まらない、内装が浮いてしまうといったトラブルに発展します。

さらに、こうした誤差は完成直後には目立たなくても、数年後に「ひび割れ」や「雨漏り」といった不具合として現れることがあります。つまり、精度管理は「今のため」だけではなく「未来の品質保証」にも直結しているのです。


現場での精度管理の工夫

 

1. 最新機器の活用

昔は水糸や下げ振りが主流でしたが、今ではレーザーレベルや3D測定器を使って精度を数値化しています。これにより、職人の目だけではわからないわずかなズレも正確に確認できます。

2. ダブルチェック体制

型枠を組んだら、必ず職人同士で確認し、さらに監督者が再確認する仕組みになっています。これにより「思い込みによる見落とし」を防いでいます。

3. 職人の経験値

とはいえ、機械だけでは補えない部分もあります。長年の経験を持つ職人は、目視や触感で「この壁は少し傾いているな」「この床はほんの少し沈んでいるな」といった違和感を察知します。機械と人の感覚を組み合わせることで、より高い精度が確保されています。


精度管理の難しさと課題

 

  • 工期の短縮プレッシャー
    現代の建築現場はスピードが求められます。その中で「正確さを優先する余裕がない」となりがちなのが悩みどころです。

  • 若手とベテランの差
    精度への意識は経験によって差が出ます。新人が「このくらいなら大丈夫」と判断しても、実際は大きな問題になることがあります。教育や指導が欠かせません。

  • 測定機器への依存
    便利な機器に頼りすぎると、職人としての“感覚”が育ちにくくなるという懸念もあります。


未来の精度管理

 

近年はBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やドローン測量、3Dスキャナーなど、デジタル技術を使った管理方法が増えています。

例えば、現場で型枠を組んだ瞬間にタブレットで設計データと照らし合わせ、ズレがあればその場で警告が出るといったシステムも登場しています。

これからの現場は、職人の技とデジタルの力を組み合わせた「ハイブリッド型」の精度管理が主流になっていくでしょう。


まとめ

 

型枠工事の精度管理は、一見地味に見えるかもしれませんが、建物の品質を左右する重要な仕事です。

数ミリの誤差を見逃さず、正確な作業を積み重ねることで、安心して住める・使える建物が出来上がります。

精度へのこだわりこそが、職人の誇りなのです。

 

 

次回もお楽しみに!

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